どんよりとした曇り空の下、農園の縁に立つと、
梅雨の雨は、わずか3日で
畑の様相を一変させることが分かります。
中でも、無肥料・無農薬の土壌で10年間、
種イモの自家採取種を繰り返してきたサトイモは、
今年の梅雨、特に、
周囲の目を惹く目覚ましい勢いの生育ぶりです。
サトイモの名は、山地に自生していたヤマイモに対し、
里で栽培されることから付いたとされています。
里で栽培されることから付いたとされています。
熱帯の、東南アジア原産タロイモ類の仲間であることから、
畑で育てるのが一般的ですが、奄美諸島以南では
水田のように水を張った湛水で育てているそうです。
湛水状態で育てると、畑で育てるよりも
収量が2.5倍になるとの調査があると知りました。
さて、このところ、雨に閉じ込められるのを良いことに、
『有機畑の生態系~家庭菜園を始めよう』
(三井和子著、2001年、海鳴社)を読んでいます。
(三井和子著、2001年、海鳴社)を読んでいます。
その中の項目、「炭酸ガスと微生物」は、
いわゆる有機農法の中でも特に、
炭素循環農法の実践者には、参考となる内容です。
それは、この農法が、微生物のエサとして、
炭素率の高い有機物を畑に投入することに徹底していて、
有機物の投入の仕方、そのことが
大いに問題となるからです。
実は、私は、最近も、
微生物の大量増殖による炭酸ガスの発生と思われる弊害で、
トマトと、それから、ナスも一部失敗しています。
それで、少し長くなりますが、以下、その箇所を引用します。

上の写真のトマトは、私が園芸店で買った苗数本を
今年のゴールデンウィークに畑に植えた中の一本です。
植えて二、三週間ほどしてからだったでしょうか、
大玉トマトであることを楽しみに、善かれとの親心一心で、
苗の根回りを浅く掘り、畑に余っていた発酵チップの
菌床化した塊を入れ、土を被せました。
その後、梅雨の走りの雨が降りましたが、葉が黄変し、
このトマトの苗だけ成長が著しく阻害されました。
あきらめていましたが、梅雨の最中となった現在は、
葉の緑を取り戻しています。
いわゆる有機農法の中でも特に、
炭素循環農法の実践者には、参考となる内容です。
それは、この農法が、微生物のエサとして、
炭素率の高い有機物を畑に投入することに徹底していて、
有機物の投入の仕方、そのことが
大いに問題となるからです。
実は、私は、最近も、
微生物の大量増殖による炭酸ガスの発生と思われる弊害で、
トマトと、それから、ナスも一部失敗しています。
それで、少し長くなりますが、以下、その箇所を引用します。
知識の乏しいウイークエンド・ファーマーが、時間に追われて、
堆肥を投入した直後にトマトの苗を植え付けたことがある。
堆肥を投入した直後にトマトの苗を植え付けたことがある。
翌週畑に行ってみると、緑色だったはずの茎葉が黄色に変わり、
「もはやこれまでか」という思いに駆られた。~。
翌週畑につくと、なんとトマトの苗はふたたび緑色によみがえり、
元気をとりもどしているではないか。
葉の黄変は、どうやら堆肥投入直後の、カビや細菌の爆発的な増殖による
炭酸ガスの大量発生のためだったようだ。
緑を取り戻したのは、一週間たって急激な増殖が一段落し、
炭酸ガスの発生量もぐんと減ったためである。
炭酸ガスを吸って光合成するトマトだって、酸素を吸って生きている。
やっと酸欠状態から脱して息がつけるようになったのだ。(84~85頁)

上の写真のトマトは、私が園芸店で買った苗数本を
今年のゴールデンウィークに畑に植えた中の一本です。
植えて二、三週間ほどしてからだったでしょうか、
大玉トマトであることを楽しみに、善かれとの親心一心で、
苗の根回りを浅く掘り、畑に余っていた発酵チップの
菌床化した塊を入れ、土を被せました。
その後、梅雨の走りの雨が降りましたが、葉が黄変し、
このトマトの苗だけ成長が著しく阻害されました。
あきらめていましたが、梅雨の最中となった現在は、
葉の緑を取り戻しています。
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成長が止まっていた時期があり、苗は、小さいままです。 初めて着果した実は、曲がって、肥大しません。 |
「過ぎたるはなお及ばざるのごとし」にならぬよう、
炭素資材の投入には、
温度及び、水分環境に十分気を付けることが肝要と
それこそ、肝に銘じた次第です。