2017年5月20日土曜日

無肥料、無農薬、水やりいらずの薔薇 *炭素循環農法の薔薇(3)*






バルバラだと思っていたら、ダミアだったようです。

若い頃聴いたシャンソンに

「暗い日曜日(Gloomy Sunday)」という曲があり、

そのなつかしい題名への連想と、

青みがかった淡いピンクの花色が珍しく、

つる薔薇アッシュウエンズデーは、

15年ほど前に、我が家の南に面した庭に来ました。







2017年5月





しかし、仕事で家を離れていた数年の間に、

人の手が入ることのなくなった庭の薔薇のほとんどが

弱った末、カミキリムシの被害で駄目になりました。






カミキリムシの攻撃を受ける前、消毒の跡が葉に


少し難しくなりますが、

現在、私が行っている炭素循環農法では、

地球をある種の巨大な生命体とみなし、

地球と生物が相互に関係しあい、環境を作り上げている。

そのため、カミキリムシのように

「害虫」と呼ばれてしまう虫ですが、

何らかの理由で弱ってしまった植物を

処分し、地球上から淘汰するという、


人間の身体に例えていえば、白血球のような


免疫の働きをする存在と捉えられています。




我が家のアッシュウエンズデーも

通常の施肥、施水、剪定、消毒などに手が回らず、

元気をなくしていましたから、庭の他の薔薇と同様、

カミキリムシの攻撃を受けたのですね。


しかし、この薔薇は、元々強健な性質だったようで、

ボロボロにはなってはいましたが、

私の申し訳ないという思いからの多少の手当の結果、

何とか生き残ってくれました。

それで、せっかくの花に

より元気をとりもどしてもらいたいものと、

我が家の家庭菜園で圃場見学会を開いた帰り、

馬糞使用の可能性について林さんに伺ってみたのです。


林さんは、少し考えられてから、一言、

「馬糞はいいんだ。」とおっしゃいました。



チップや廃菌床など、農法の基本となる資材からはそれる

畜糞使用ですが、その中で、馬糞については

可能性があることの肝心な理由については

聞きそびれてしまいました。

しかし、それ以来、何でも自分で試してみようと、

自宅の庭では、パウダー状のシメジ廃菌床と馬糞を、

多少の工夫を加え、土壌の微生物のエサ、

土壌団粒化の為の資材として使用しています。


畑と違い、家の建てこんだ都会の住宅街で、ご近所に

何かと気をつかわなければ、ならない環境ですから、

庭に持ち込む炭素資材の選択には、

ちょっとした注意が必要です。

ところで、そのアッシュウエンズデーが、

3年ほどの間に変化を見せ

今年は、写真のような花を咲かせています。





咲き始めのころのAsh Wednesdayは、多少横長の花形







それが、・・・








咲き進むとクウォーターロゼットの完璧な姿に。




このようにして、畑と同様、自宅の庭の薔薇もまた、

無施肥・無農薬のまま、

花本来の姿を取戻ししつつあるように思います。