2018年10月22日月曜日

キノコは、菌糸の花






10 月20日、午前7時の気温は、15.3度

湿度は、思いのほか83%ありますが、

清々しさを感じる秋の朝です。

予報を見ると、最高気温は、午後2時頃の20度らしい。


昨日、用事で東京へ出かけ、畑に行けなかったのと、

今日は、夕方、藤沢でヨガのクラスに出ることもあり、

私は、珍しく、午前中、畑に着きました。

普段、余り会うことのない、それでも顔見知りの男性6人が

柔らかな日差しの中で、作業に励んでいました。



2度の台風で葉をほとんど落としてしまった

薔薇の様子が気になっていましたから、

着く早々、区画の正面右側奥に足を踏み入れました。

すると、一昨日、気づかなかった畝横の、

ポコポコ白い卵のような物体が目に入ります。


家に帰ってからのことですが、ネットで簡単に調べると、

チップ滓でところどころ薄黒く汚れてはいるものの、

このゴルフボールのような白い球体の特徴は、

ハラタケ科のキノコ、オニフスベに似ています。


オニフスベと思われるキノコは、ミニトマトの影になるよう、

5月に植えこんであったショウガの成長している

畝横東側の部分に発生しています。








微生物を育てる炭素循環農法の畑で、

キノコの発生は、頻繁に見られる現象です。

それは、いわゆるキノコが、菌糸の密な集まりで、

植物であれば、花に相当する器官だからです。



身体のほとんどは、土壌で菌糸の状態で広がっています。

菌糸の花の部分、キノコがひょっこり地上に顔を出すのは、

 植物の種子にあたる胞子をつくり、子孫を増やすためです。  


キノコの内部で十分に成長した胞子は、風が吹くと、

大量に飛び、偶然落ちた所でまた菌糸をのばします。

運良く、住み心地の良い所に落ちた胞子だけが、生長を続け、

栄養分を蓄えると、再び、キノコとして地上に姿を現し、

私達の目に触れるのです。


そして、胞子を飛ばした後のキノコは、

跡形もなく地上から姿を消してしまいます。








「キノコの茎も無駄にしないで食べましょう。」と

料理番組でよく言われますが、

実のところ、菌類の葉・茎・根にあたる本体は、
   
土壌や積まれたチップの中など、

普段、私達の目に触れない所に存在しています。


私達は、キノコの出現を通し、土壌中の菌類の
   
存在を確認できるのですが、菌糸が存在すれば、

常にキノコを発生するのかといえば、そう簡単ではありません。

発生に適した気象条件、栄養条件が揃った時のみ可能です。


実は、日曜日の朝、夫が徳島県のシイタケ栽培の番組を

見ている横で、この文章を書いていましたが、

  キノコ栽培には、昼は20度、夜は15度といった温度差と

90%の湿度が必要、それは、キノコが成長する

秋の森の中の環境に相当するとの解説が

耳に飛び込んできました。

昨日の気候と炭素循環農法の我が家の家庭菜園とは、

まさに、キノコの発生にぴったりの森の環境だったのだと

大いに納得しました。




2016年4月10日、畑に発生したキノコ




2016年4月14日、畑に発生したキノコ


地上のキノコや地下の糸状菌が存在しなければ、

木が育つ豊かな森、野菜や雑草が育つ豊かな畑が

生まれることはできないのです。


ホウレンソウ、小松菜、かぶ、春菊、ラディッシュ等、

秋、冬野菜の播種は、9月中旬から順次、始まっています。


畝上に横向きに置いた支柱に人差し指を沿わせ、

すっと引くと、柔らかい表土に細い溝が簡単に出来ます。

そこに種を撒きます。

ニンジンは、二回挑戦するも、めずらしく、

二回とも芽だしに失敗してしまいましたから、今年の冬は、

自家製ニンジンは、あきらめなければ、なりません。
























目を凝らすと、畑一面に広がったカタバミの中に、


越年一年草のホトケノザが見え隠れしています。

来年の春への雑草のバトンタッチは、

すでに着々と始まっているようですね。





カタバミ同様、肥沃な土地を好むと言われている雑草、ホトケノザ。



キノコについての分かりやすい説明は、以下がお勧めです。

https://www.kinokonet.com/kinoko/2012/08/post-3.shtml