2018年11月11日日曜日

カタバミとホトケノザとハコベの畑




市民農園は、区画のあちらこちらに

赤や黄色の小菊が咲いて、静かな秋の佇まいです。


我が家の小菊は、白とピンクの二種。

中でも、白い小菊は、写真に撮ると、透明感が際立ち、

見ていて飽きることがありません。

日本の気候風土に合っているのか、生育旺盛、極めて丈夫、

この時期、夫の両親に供える仏壇花として重宝します。
















夏の間、カタバミに覆われていた畑は、このところ、

ホトケノザ、ハコベといった越年一年草へのバトンタッチが

慌ただしく行われています。



苺とカタバミとホトケノザ。



「芹なずな 御形はこべら 仏の座 すずなすずしろ 

これぞ七草」と和歌に詠われる仏の座は、

本来、黄色の花を咲かせるキク科のコオニタビラコのことで、

私達がホトケノザと呼ぶ、薄紫の花を咲かせる雑草は、

実は、シソ科のサンガイグサ(三階草)です。

元々のコオニタビラコは、

てんぷらなどにして食べられるようですが、

サンガイグサ(以下、ホトケノザ)は、

有毒で、食用には適さないと言われています。

日当たりの良い肥沃な土壌に育ちます。




苺とホトケノザ。



毎年、春の終わりになると、うどん粉病に罹り易くなり、

見た目が悪いホトケノザですが、

ホトケノザうどん粉病菌は、畑では、

キュウリ以外には、伝染しないで、

キュウリとホトケノザとの間を行き来するということを

最近になって、初めて知りました。


ホトケノザに少し遅れて芽を出したハコベは、

小学校で飼っていたウサギの食べ物で、当番になると、

友達と近くの野原で摘み、食べさせた記憶があります。




苺とカタバミとハコベ。



ハコベの花が咲く頃、その茎葉を刈り取り、天日で干し、

粉末にしたものに塩を混ぜたものを

江戸時代より「ハコベ塩」と呼んでいたそうです。




今日、この秋初めてのハコベの花。



「ハコベ塩」で歯を磨き、歯茎をマッサージし、

歯茎からの出血、歯槽膿漏の予防に用いたそうですから、

「ハコベ塩」は、歯磨き粉の元祖と言えなくもありません。

大阪で和漢薬の製造販売を営んでいた安田屋という店が、

その後、ハコベ塩歯磨き本舗と名を替え、

現在もなお、製造販売中だそうです。



はこべ塩歯磨・150g / 450円

https://www.okeihan.net/navi/famous/famous48.php



話は変わりますが、最近、畑の苺の葉に、


白い縁取りのような線を見かけます。簡単に調べると、

この白い縁取りは、苺自身が、夜間、糖分の多い溶液を

出しているためで、苗が元気な証拠になるそうです。










元気と言えば、今夏の天候不順での心配は

杞憂に終わったのか、

夏野菜整理の際、二本惜しんで残した露地のミニトマトは、

例年通り、低温の11月に入ってもなお、

収穫が続いています。そのミニトマトは、

単に収穫期間が長いということに留まらず、今も、

味はスーパーのものより美味しいということを

付け加えておきたいと思います。















炭素循環農法
の、我が家の畑の苺やミニトマトは、

今のところ、周りのカタバミ、ホトケノザ、

ハコベといった異種植物である雑草などと、

菌糸を通して助け合い、共生することから、

このように元気でいることが考えられます。