2017年8月7日月曜日

無施肥、無農薬、水やり要らずの葡萄(3)







日本語の「ぶどう」は、
現在のイラン、当時ペルシャのフェルガーナ地方の方言で
この果物が「ブーダウ」と呼ばれていたことに由来し、
中国語の漢字「葡萄」はこの発音の音写、
日本名は、漢名の音の転訛で、漢字は同じです。

そして葡萄の祖先ですが、中近東原産の欧州葡萄と
北米原産のアメリカ葡萄の二系統に分けられるようです。

我が家のデラウェアは、買って3年ほど育てたものを
自宅の庭から菜園に移植しましたが、
アメリカ東部オハイオ州デラウェア産、
ナイアガラは、人から勧められて後から買い足したもので、
ニューヨーク州ナイアガラ産です

ですから、我が家の葡萄は、
二種ともに、アメリカ葡萄の系統ということになります。

葡萄は病気に罹りやすく、
無農薬栽培はプロの農家でも難しいというのが
これまでの通説でした。

しかし、我が家では、植えた当初は、
根元周りの土にパウダー状の廃菌床を浅く混ぜ、
その後は発酵チップを表土に積むだけ、
炭素循環農法の畑の地下に根を伸ばし、
勢いよく育っています。

それでも去年、実が完熟する頃、
袋掛けしなかったデラウエアに
コガネムシやカメムシなど甲虫類がつきました。



stinkbug


無施肥で、樹木自体は驚くほど旺盛に育っても、
虫の食害が生じたということは、
もう少し時間がかかるということだったのでしょうね。
今年はどうなるのか、見守りましょう。

ナイアガラは、皮がやわらかく、
あまり市場に流通しないと聞きますが、
私自身、味の点からみても、どちらかというと、
ワイン用かなと思います。

それでも、私が畑で育てていることを知ると、
特に地方で育った友人の中には、
子供の頃、自家用として庭先にあったと
その味を懐かしむ人もいます。

果物を、子供たちに自由に食べさせたいという
親の想いが伝わります。

葡萄棚の手前の畑では、トマト、茄子、キュウリなど、
夏野菜が元気に育っています

今年の夏は、茄子の調子がとても良かったと
日本各地からFBを通して同じような情報が入ってきます。
改めて、作物を育てるにあたっての
天候の及ぼす影響を考えさせられます。










Kamo Eggplant




袋掛けをしなかったデラウエアが色づいてきたので、
それで、先週の水曜日と土曜日、
試しに20房ほど家に持ち帰りました。


Delaware

家庭用なので

ジベレリン処理のような手のかかることはしませんが、

いかにもふっくらと大粒で、実が厚く、

種があっても全く気になりません。

まろやかな味、

豊かで深い味わいと言えば伝わるでしょうか、

これまでのところ、本当に美味しい無農薬葡萄の仕上がりです。








昨日、8月6日は、広島に原爆が落とされた日。
深夜、テレビで坂本龍一のピアノと
吉永小百合の詩の朗読がありました。

亡くなる直前の父親が
「葡萄が食べたい。」と言ったので、
キュウリを絞り、砂糖を入れて飲ませた
という娘さんの話が紹介されました。