2017年8月11日金曜日

無施肥、無農薬、水やり要らずのブルーベリー(1)




八月のこの時期、
夫は毎年、神戸の両親の墓参りと、親戚、友人に会うため、
3日ほど家を留守にします。

それで、留守番の私はというと、
毎日の食事の支度から解放され、
少しは余裕ができるとワクワクしても、いつも期待外れ、
畑、家事、庭仕事、健康維持のためのヨガ教室通いと
日頃のルーティンワークをこなしていると、
忙しさに変わりはありません。

その畑では、一昨年、適当な植え場所が見つからず、
ぶどう棚の下に仮植えしたブラックベリーが、
枝葉を縦横無尽に伸ばし、
初夏にはかわいいピンクの花を咲かせ、
最近、実も熟してきました。



ラズベリーの花 5月


「日当たりが悪い所に置きっぱなしで、ごめんね。」
と謝りながら、
黒く食べられそうになったものから順に
収穫を始めています。



Razberry & Blueberry


5本あるブルーベリーの収穫も細々とですが、まだ続いています。



写真に見える炭素資材は、発酵チップと自宅から出た白樫の剪定枝


             
             それらベリー類は、
朝食の手作りヨーグルトに添えて食しますが、








冷凍庫の奥に入れ忘れていた
春の自家製苺ジャムの瓶一本が突然出てきたりして、
それも加えれば、酸味も甘味も互いに引き立ち、
色彩的にもワンランクグレードアップの美しさです。

ベリーの量や配置を考えるのが楽しく、
ほとんど毎朝遊んでいますね。








 ところで、ブルーベリーの果実表面に
白い粉のようなものが噴き出して、いまだに
農薬やカビと勘違いされることがあると聞きますが、
調べてみると、植物自身が作り出す自然の 防御成分で、
ブルーム(果粉)と呼ばれる物質です。






それで、ブルームについて調べたことを
簡単にまとめてみました。


果実の表面、一番外側には、
クチクラという透明な膜で覆われた層があり、
ブルームは、
このクチクラ層内にある天然のワックス(蝋)成分
表面に押し出され、結晶化し、白く見えるものだそうです。

ワックス成分は、非水溶性ですから、水を弾いたり、
病原菌に感染したりするのを予防する働きをするそうです。
同時に、水分の蒸発を防ぎ、鮮度を保つ働きもあるそうです。

そのように考えると、
ブルームが確認できる のは新鮮で美味しい、
品質の良い果実であることの証拠ですね。

林さんのHPには、クチクラ層が発達することについて、
「この現象は、土の健康度が眼に見える形で
作物に現れたものです。~。
寒暖や乾燥、風雨などの過酷な環境、天災などに強くなる。
傷付き難く、汚れも付着し難くいため
菌の感染なども受け難い。と書かれています。

ブルームは、ブルーベリーだけでなく、葡萄にも見られます。



今年の畑のデラウエア


我が家にはありませんが、ちょっと考えただけでも、
リンゴ、オリーブ、スモモ、スイカなど、
他の多くの果実、特に、表面が滑らかな果実に、
はっきりと見ることができますね。

果実だけではなく、野菜のキュウリや
キャベツの外葉などにもブルームはみられます。

ブルームの主成分として
オレアノール酸という成分が挙げられるそうですが
そのオレアノール酸は、虫歯菌の増殖抑制、抗炎症作用、
抗がん作用、アンチエイジングの抗酸化作用など
多様な生理活性を持つことが知られているそうです。

以上のことから、
質の良い野菜や果物を食べるということは、
ただ栄養を摂取するということにとどまらず、
病気になることを防ぐという
もう一つの重要な意味合いがあることに気づかされますね。

野菜や果物が薬の代わりになる、
薬食同源とはまさにこのことではないかと思います。





Rosemary