無施肥、無農薬、水やり要らずの葡萄(1)
畑の正面に向かって右奥にセージの群落があります。
横浜のサカタのタネで小さなポットの苗を買い、
10年近く、青い花のハーブと呼んでいましたが、
今回、改めて調べると、
正式名は、Guarantica Sage だそうです。
南米ブラジル、パラグアイ、アルゼンチンなどが原産地で、
シソ科の多年草。
その花言葉は、「信じる力」、
目に飛び込んでくる花色の青の強さと良くマッチしています。
ドライフラワーにすることもできると知りましたが、
この美しい青は、きれいに残ってくれるのでしょうか。
Guarantica Sage |
セージのそのまた奥、
西側の崖に面して我が家の葡萄棚があります。
この季節、
その棚の向かって左側にナイアガラ、
右側にデラウエアの房が豊かに実っているのは、
菜園の魅力的な風景です。
Niagara |
Delaware |
ネットで簡単に調べると、葡萄の歴史は、
紀元前8000年、
西アジアの初期農耕文化まで遡ることができるようです。
一番古いものとしては、現在のヨルダン、
当時のシリアの遺跡から発見されているそうです。
それから何千年も後の紀元前3500年頃、
チグリス川とユーフラテス川の間に栄えた
メソポタミア文明のシュメール人が、
楔文字(くさびもじ)を使い、
「葡萄の実が垂れ下がっていて青葉が付いているのを眺めるのは
心地よかった。」と書いているそうです。
それが、”葡萄” という言葉の使用された
一番古い記録だそうですが、
その内容のみずみずしさに心が動きます。
ふっと、以前、私が所属していた薔薇会の会員女性が、
薔薇の根元の草取りの作業中、
「キッチンの窓から葡萄の葉を眺めるのって、素敵よ。」
と教えてくれた記憶が鮮やかに蘇りました。
葡萄は、気の遠くなるほどの長い時間、
人間の生活の中で大切にされ、
親しまれて来た果樹なのですね。
そして、
紀元前3500年前に生きていた人も、
今現在を生きている人も、
葡萄の房や葉を見ると、素敵と感じる、
その感性が全く変わらないという事実に
胸を突かれました。
葡萄の歴史と私たち人間の歴史、
身体に刻まれた記憶としかいいようのない
この変わらない感性は、一体どこから来るのでしょう。
Niagara |
ナイアガラが実る棚の前には、
3年前に2本増やして5本になったブルーベリーが
色とりどりの実をつけて、
これもまた、収穫を待っています。
blueberry |
ところで、今年、スイカが受粉する6月初旬、
なぜか私は気ぜわしい日々を過ごしていました。
位置を変える際ついた炭素循環農法畑の細かい砂のような土が スイカに。 |
それで、
受粉から40日という正確な収穫時期が同定できず、
菜園の仲間や大家さんに、
少し早いんじゃないかと心配されながら
それでも家に持ち帰ったスイカは、
water melon |
半分に切ってみると、
上の写真のとおり、確かに早かったようです。
上の写真のとおり、確かに早かったようです。
ところが、
この早どりスイカの微かに甘いみずみずしさは、
この早どりスイカの微かに甘いみずみずしさは、
かえって、
炭素循環農法の土壌で浄化され、
果実に十分に吸収された
炭素循環農法の土壌で浄化され、
果実に十分に吸収された
水分のまろやかさを純粋に喉に伝えてくれました。
そして、白い皮の部分までスプーンがすっと入る、
幸せの味がしました。