2017年6月25日日曜日

無肥料、無農薬、水やりいらずの玉ねぎ(2)




ベルガモットの花















pH(power of hydrogenの略)、水素イオン指数とは、
物質の酸性、アルカリ性の度合いを示す数値で、
とくに断らない限りでは、水溶液中での値を指すそうです

純水はpH=7で、この酸性度、
あるいはこのアルカリ性度を中性と呼ぶそうです。

PH値がひくくなればなるほど酸性、
PH値が高くなればなるほどアルカリ性を示します。
の読み方は、英語読みでは、ピーエイチ
ドイツ語読みでは、ペーハーです

林さんのHPには、
「十分な高炭素資材があり、腐敗もなく、
多種多様なキノコが生える状態では、
pHは弱酸性で安定し、
当然、土壌のpHを調整し、
肥を効かせるための石灰の施用も不要」とあります。
「石灰の施用は、むしろキノコには害がある
と考えた方がよい」と書かれています。

ですので、糸状菌を増やすために
高炭素資材を投入する
炭素循環農法への転換をはじめた7、8年前から
現在に至るまで、作付け前、
土壌を中和するための石灰を用いたことはありません。

前作の片づけをし、その残渣や高炭素資材を
土壌の空気の入る範囲に浅く投入し、畝をならし、
成型すると、
すぐに、次の作物の播種、苗の植え付けをしますから、
この余りにもの手抜きは、
周りの有機栽培の菜園仲間の目を惹き、驚かれます。

玉ねぎ植え付けの際は、大体のところ、
高炭素資材として発酵チップを使用し、
3年程前からは、
畝に穴あき黒マルチを被せるようにしています。

発酵チップは、転換を初めて以来、現在に至るまで、
私の住んでいる市の公園、街路樹等からの
剪定枝、下草など、植物発生材をリサイクルする
「緑のリサイクルプラント」から購入しています。

ここでは、どのような少量からでも購入可能ですから、

都会の、我が家のように小規模な家庭菜園には
ありがたい存在です。










下の写真は、2016年5月下旬のもので、
昨年の収穫前の玉ねぎの写真です。










ねぎ類では初めてのことで驚きましたが、
植え付けた70~80本の苗のうち
一本にヨトウムシの酷い食害が出ました。

今から思えば、春に地上部の生育状況に要らぬ心配をし、

植穴の所々に
一握りの廃菌床を追加した記憶がありますから、
林さんのHPにある
廃菌床投入後の一時的、部分的な腐敗が
原因かもしれません。

林さんは、

「穴だらけの葉野菜や、虫が中に入っている果菜類、
イモ類は質の悪い虫のえさ。
しかし、そこそこのレベルに達しても定植や管理の不手際、
気候の急変などで弱ると虫に食べられます。
でも一時的でその後食べなくなれば、
虫食い痕はあってもかろうじて人の食べ物といえます。」
と書いています。

林さんはまた、大根の虫食い痕の写真説明の中で、
「全体的な腐敗の場合、
葉や他の作物にも虫害があらわれる。
団粒形成に必要な糊様成分は、主にセルローズや
リグニンが分解された多糖類と考えられる。
しかし微生物の代謝成分の中には、窒素分も多く含まれ、
更に廃菌中の分泌物などが加われば、
条件次第(長期間にわたる乾燥など)で、
極表層の糊様成分が
消費されないで部分的に窒素過剰状態になる。」
と書いています。

ところで、下のキュウリの写真を見ると、分かるように、
園芸店の施肥で育った苗を買い求め、
我が家の無施肥の畑に植え付けると、
急激な環境の変化で最初弱るのでしょうか、
一時的に酷い虫食いが現象しますが、
部分的で全体には及びません。